バルタザール・グラシアン「賢人の知恵」
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
今回、ご紹介する本はこれです!
バルタザール・グラシアン先生「賢人の知恵」
単行本:288ページ
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン (2006/12/20)
今回、ご紹介する本ですが、わたしがブログの中でいろいろと勉強してる本になります。
ただいまです。
実はです。私のブログは、日々の自分の失敗談を「賢人の知恵」や「幸福論」に無理やり落とし込んで綴っています(失敗談の記録・塊です)。
また、今日もやらかしてしまいました。
今、必死に自分がご機嫌になるように努めてます。
こうして、私のブログは日々成長してます。はい。 pic.twitter.com/64fW2EyMLF
— ふくカエル@猫さん好き好き (@Fuku_78) March 29, 2021
バルタザール・グラシアン先生とはこんな人
「賢人の知恵」の著者であるバルタザール・グラシアン先生(1601~1658)は、17世紀のスペインで活躍された
- 哲学者
- イエズス会の修道士
- 著述家
です。
ふくカエル
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イエズス会の神学校で教える合間に、著述活動を始めたそうです。
また、カタルーニャ反乱(1640~1659)では、スペイン軍に従って戦地へ行き、兵士と共に戦ったそうです。
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非常に不安定な時代を生き抜いた人
バルタザール・グラシアン先生は、このように戦争や政治などが非常に不安定な時代を生き抜いた人です。
こんな方にお勧めです
こんな方にお勧めしたい!
次のような方にお勧めしたいです。
- 日々の暮らしの中で「モヤモヤ」した悩みを抱えている方
- 今の自分の状態にぴったりとした言葉に出会えていない方
- 人生をうまく生きる知恵が欲しい方
です。
お勧めしたい理由はこれ!
どうしてお勧めしたいかと言うと、
現在でも通用する内容だから!
まず、400年以上も前の本の内容が、現在でも通用するものになっているからです。
イエズス会の修道士というと、
「正しく生きる!」とか、
さぞかしストイックな内容とちゃうか?
取っつきにくんとちゃう?
と思われそうですが、
そんなことありません!
非常に現実的な、今でも通じる内容となってます。
不安定な時代を
どう賢く生き抜けばいいのか?
についての対処方法を「いろいろな知恵」というカタチで教えてくれます。
400年以上も前に書かれたものですが、今でも色あせることなく、十分に通じる内容になってます。
テーマが多彩だから!
次に、何と言ってもテーマが多彩だからです。
- 人とのかかわりあいについて 1~47
- 駆け引きについて 48~80
- 会話について 81~106
- 知性について 107~137
- 自分自身について 138~172
- 才能について 173~186
- 成功について 187~221
- 人生について 222~240
です。
ふくカエル
1ページでまとめられているから!
また、一つ一つの内容が、1ページにまとめられているからです。
一つ一つが、非常にシンプルにまとめられているので読みやすいです。
なので、ちょっとした「すきま時間」に読めちゃいます。
途中からでも読めるから!
さらに、1ページにまとめれられているで、途中からでも読めてしまうからです。
大丈夫です!途中からでも
ちゃんと理解できます!
だから、気になるところから
読んでもOK!
読み方も、自由に選べるところがまたいいのです。
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自分だけの「オリジナルな知恵」になるから!
そして、なによりもです。
この本に書かれている「知恵」は、いずれ自分だけの「オリジナルな知恵」になるからです。
この本に書かれている「知恵」を使い、自分が悩んでいる状況や問題を現実に克服できると、
本の「知恵」が、自分のリアルな体験を通して、
自分の「オリジナルな知恵」に生まれ変わるのです。
知恵がどんどん生きてきます。
ふくカエル
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矛盾点があるという指摘について
たしかに、矛盾しているように見える
よくカスタマーレビューに「内容に矛盾点があり一貫性がない」という指摘があります。
たしかに、指摘されているように矛盾点のように見えるところもあります。
でも、ある点に気づく
でもです。何度も読んでみると、ある点に気づきます。
- この本の内容はあらゆる人間のタイプに当てはまる「万能の知恵」の部分
- それぞれの個々の人間のタイプに当てはまる「ケースバイケースの知恵」の部分
があることにです。
たとえば・・・
たとえば、
- No.006 優れた人とつきあう
- No.008 平凡な人とつきあう
です。
【No.006】
優れた人とつきあう
人は、誰と一緒にいるかで判断される。名高く尊敬される人と肩を並べるのは畏れ多い世才であるが、たいへん役に立つ才略でもある。敬愛される立派な人と行動をともにしていれば、その威光のおかげで、こちらまで輝いて見えるのだ。
「賢人の知恵」より引用
No.006は、
自分を高めるためには、優れた人とつき合うべきだという「万人に通じる知恵」と解釈できます。
【No.008】
平凡な人とつきあう
自分よりも光っている人は、それがその人の長所のためであっても、意地悪によるものであっても、一緒にいるべき相手ではない。相手のほうが常に注目や栄光を集め、こちらはそのおこぼれにありつくだけだ。
月が明るく輝くのは太陽が出ていないといだけ。同じように、自分をしのぐような才能のある人と同じ土俵に立つことは避けよう。反対に、自分よりも輝きが弱い人とだけつきあうようにするのだ。世渡りのコツは、自分よりも優れた人とではなく、平凡な人と肩を並べて歩くこと。
「賢人の知恵」より引用
一方で、No.008は、
自分より光り輝いている人といることで、
- 才能をうまく発揮できていない人
- ちょっと不器用な人
- 損をしている人
など特殊な状況にいる人に向けての「ケースバイケースの知恵」と解釈できます。
このように考えるのは・・・
なぜ、わたしがこのように考えるのは、人間にはいろいろなタイプがあるからです。
たとえば、
- ポジティブに考える人
- ネガティブに考えてしまう人
- 社交的な人
- 引っ込み思案な人
- 人から好かれる人
- 人から嫌われる人
- 要領のいい人
- 不器用な人
などです。人は千差万別です。
それぞれの人の悩みや問題は、それぞれ特殊であり、
時と場合に応じた「ケースバイケースな知恵」が必要になることに気づいたからです。
ふくカエル
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司教であったバルタザール・グラシアン先生は、なおさらこのことに敏感だったに違いないと思います。
なぜなら、長く続く戦争など非常に不安定な当時のスペインの状況下では、
それこそ、いろいろな困難に悩み苦しんでいたさまざまなタイプの人達が大勢いたに違いないからです。
さまざまな困難を抱えたさまざまな人達に「一般的な知恵」を授けても、救えなかっただろうと思います。
ふくカエル
ふくネコ
必要にかられて、その人その人の立場に適した「ケースバイケースの知恵」は、当時のみならず現在にいたるまで様々な時代で効果があったに違いないです。
これが現在においても色あせることなく読み継がれてきた理由の一つではないかと思えて仕方がないんのです。
なので、さまざまな人に個別に受け入れられていた「ケースバイケースの知恵」が、一つの本に編さんされてしまった為に、
一見すると矛盾するような感じになったのではないかと勝手に推測しています。
これは、「新型コロナウイルス」に直面している現在の状況にも通じるものがあると思います。いろいろな人がいろいろなケースで悩んでいる状況やその解決策が一様でないことを知ると納得できます。
ふくカエル
ふくネコ
君には、一般的な知恵は効果ないから
こっちの特殊な知恵で頑張ってな!ってな感じです。
一人一人に個別に「薬の処方箋」を出すように「知恵の処方箋」を出すことで、一人ひとりのサポートしていた様子を想像できます。
大らかに考えると違和感がなくなる!
なので、この本をガチガチの哲学書として読むよりも、
賢い人が書いた「もっと賢い人になるための臨機応変の知恵集」として、
大らかに読んでもらえると嬉しいです。
そうすれば、
矛盾してるのとちゃう?
という違和感がなくなると思います。
ふくカエル
ふくネコ
内容をちょっぴりご紹介
正しく生きるな、賢く生きよ
「賢人の知恵」の大きなテーマは、
正しく生きるな、賢く生きよ!
になります。
No.183「自分の力を正確に見つめる」
その中でも、特にご紹介したいのは、No.183の「自分の力を正確に見つめる」です。
自分の力を正確に見つめる
はじめは特に、自分を客観視することが大切だ。誰でも自分を過大評価するものだし、小人物ならなおさらだ。人はみな大きな夢を描き、自分は天才ではないかと思っている。(中略)
経験が浅いうちは推測と現実をあっけなく見誤ってしまうから、自分の能力を正確に見積もることがきわめて重要だ。現実にたがわない自画像を描いてみよう。自分を知ることが、愚行への最大の予防になる。
中略していますが、略したところにも含蓄ある言葉があります。
わたしは失敗したときに、このページに帰って読んでいます。
この「知恵」を読み返すことで、失敗で頭がかっかしている自分をクールダウンしています。
そして、
- 失敗したときの自分のあり方
- 今後の進み方
を冷静に考えるようにしています。
めっさ、効果ありまっせ~!
その他にこんな内容があります!
240テーマある!
その他にも、全240テーマの「知恵」があります。
- 人とのかかわりあいについて 1~47
- 駆け引きについて 48~80
- 会話について 81~106
- 知性について 107~137
- 自分自身について 138~172
- 才能について 173~186
- 成功について 187~221
- 人生について 222~240
2.駆け引きについて
たとえば、「2.駆け引きについて」では、
048 言葉を飼いならす
049 黙するときを知る
050 小出しにする
051 真実をすべて話さない
052 期待を持たせる
053 自分を大きく見せる
054 相手の望みは少しずつかなえる
055 すべてを教えない
056 貸しをつくる
057 相手の弱点を探す
・
・
・
080 競争相手を味方に変える
などのテーマが網羅されてます。
ふくネコ
ちなみに、わたしの読み方
ちなみに、わたしの読み方はこれです!
ちなみに、わたしの読み方はこれです。
心を鎮めて目を閉じて、
最初に開いたところを読む!
ふくカエル
ようにしてます。
時間があるときは、毎朝のルーティーンに入れています。
出かける前に、机の前で目を閉じて、一息吐いてから、本を開いて読んでいます。
そして、開いたページの「知恵」をその日の「一日の標語(モットーやスローガン)」として活用しています。
本日の「天からのお告げ」は、
この「知恵」や!
ってな感じです。
結構、その日の自分の行動を意識することができるのでお勧めです。
まとめてみたkerokero
- バルタザール・グラシアンの賢人の知恵(ディスカヴァー・トゥエンティワン)についてご紹介いたしました。
ふくカエルでした。
なお、アラン先生の引用文は、齋藤慎子さん訳『幸福論』出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007/12/15)によりました。