「原因ー結果」を発見する方法
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする40の原則」を勉強してみます。
前回までのお話
前回は、「一致法」についてお知らせしました。
これは、
同じ出来事が起きているときに共通して存在する原因を探す方法です。
現実の日常生活では、いろいろな出来事が数多くある上に、非常に複雑に絡まっています。
結果は1つでも、考えらえる原因は山のようにあるので、一体どれが原因なのかはっきりしないのです。
一体どれが原因なん?
もう、ハッキリして~~!
となっちゃうのです。
そんな状況を解消するために「原因ー結果」を発見する方法の一つが「一致法」でした。
今回は、この「一致法」に「差異法」をあわせて利用する「併用法」についてお知らせします。
差異法とはなにかな?
差異法とは?
「差異法」とは、その出来事がないと出来事が起こらない原因を探す方法です。
図で示すとこんな感じです。
【差異法】
ちなみに、一致法はこれ!
【一致法】
併用するって、どうするの?
こんな感じで併用してみる
実際には、こんな感じで「一致法」と「差異法」を併用してみます。
たとえば、ある結果を引き起こす原因Aをみつけたら、
さらに、「一致法」と並行して「差異法」により、原因Aのみを排除すれば、結果が生じなかったケースを証明します。
より有効な分析ができる!
二つの方法で原因Aを証明することで、より有効な分析をすることができます。
ふくカエル
たとえば・・・
ある日の休日、仲のいいカップルが同じような食事をしたのに、
彼女だけが食あたりを起こした場合を考えてみます。
なんやろう?
あたしだけ
痛いねんけど。
この日の二人の飲食で唯一違っていたことと言えば、
彼女が食い意地をはりすぎて、食後のデザートのケーキだけだったとすると、
ふくカエル
そのケーキが原因である可能性が高いと判断します。
ふくネコ
どうして併用法を使うといいのかな?
早合点がなくなるから
併用法で「原因ー結果」という因果関係をみつけることができると、
早合点することがなくなるからです。
人は、二つの出来事が共に変化しているときに、
- ともに変化しているし
- 相関関係があるから
「この二つが変化しているから因果関係があるぞ!」
と、早合点しがちです。
因果関係があるに
違いない!って思ってしまうのです。
でもです。
必ずしも「原因ー結果」の因果関係はないことが多いのです。
なぜなら、勘違いや思い込みや見落としなどがあるからです。
なので、併用法を使うとこのような早合点がなくなります。
どうして因果関係がないかの理由です。
それに、説得力がつくから
それにです。
併用法を使うと「これが原因かもしれない!」という推測に説得力がつくからです。
実は、
- Aが出現したから結果が生じた
- だから、Aが原因だ!
と主張しても、ちょっと根拠が弱すぎるのです。
お前さんの勘違いちゃうの?
思い込みちゃうの?
見落としちゃうの?
なんで
そんなこと言えるの?
証拠見せてよ!
と逆に反論されてしまうと、説明に困るのです。
ふくカエル
でもです。
こんなときに「一致法」と「差異法」をあわせて、原因を分析して証明すると、
ちょっとは説得力を持たせることができます。
具体的にはどうするのかな?
二つのグループをつくるよ!
特に注意する点
このときに特に注意する点が二つあります。
- 二つのグループが基本的に等しくなるように設定すること
- この二つのグループの等しさがその後も維持されることを保証すること
とはいっても、等質にするってむずかしくない?
そうなんです。実はむずかしい!
そうなんです。
等質のグループを二つ作るのはむずかしいです。
全く同じ条件で統一して、さらにずっと維持しなければならないのは難問です。
なので、無作為割当!
こんなときによく用いられるのが「無作為割当」です。
「無作為割当」とは、全くの偶然にしたがってグループ分けをする方法です。
ふくカエル
たとえば、コインの裏表にしたがってグループ分けしたり、コンピュータで無作為選別したりします。
身近な話では、無作為に選んだ固定電話での世論調査がこれに当たります。
この固定電話での世論調査ですが、固定電話を持たない人が増えたことを踏まえると、
グループ分けとして失敗じゃないか?と批判されてます。
そこで必要になる、クリティカルな思考になる第12の原則
因果関係を決定するための基本的な方略は、現象をとりまく状況を系統的に変化させて結果を調べることである。また、一致法と差異法の併用法が最も有効な手段である。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第12の原則
「原因ー結果」を特定し因果関係を見つけたいときは、
統一法と差異法を利用するといいよ!
それには、質が同じで統一された2つのグループを作ることが大切だよ。
何ごともクリティカルな思考でやってみるよ!
ここで、ちょっと考えてみませんか?
こんな場合はどう考えます?
あなたは、国語の先生です。
ふくカエル
最近、学生のボキャブラリーを増やす新しい方法が考案されました。
これを知ったあなたは、この新しい方法を従来の方法よりも優れていることを実証したいと思いました。
実証するためには、「一致法」と「差異法」をどのように利用しますか?
まず、無作為割当により生徒を分けて、二つの等質なグループをつくります。
それぞれのグループの生徒には、同じボキャブラリーの言葉を使い、接し方も同じにします。
そして、一方のグループのみ新しい方法を試します。
最終的に二つのグループにボキャブラリーのテストを受けさせて、差が生じるかどうかをデータを集めます。
ふくネコ
でも、これは生徒の「学ぶ自由」を一部侵害しているかもしれません。
なので、新しい方法に画期的な成果が出れば、
ちゃんと教えなかったグループに追加して新し方法を伝えます。
ふくカエル
まとめてみたkeroker
- 因果関係を発見する方法には2つの方法があります。
- 一致法と差異法と一致法の併用法です。
- この方法は、より「原因ー結果」を分析する上で有効な方法です。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。