メタ認知的「活動」とは?自分をモニタリングとコントロールしてみる
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする50の原則」を勉強してみます。
もっと、きちんと くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第6章「自分は何を知っているかを知る」です。
「理解していたつもりになっていたのに、実は理解していなかった!」ときって大いに動揺します。
もし、あなたが今そのことに「嫌っ!」というぐらいに悔しい思いをしているのなら、
今回からの第6章を参考にして欲しいです。
第6章では、
「知っていると思っていること」と「実際に知っていること」のズレを少なくするには
どうすればいいのかを考えてみます。
前回では、
メタ認知の要素である「メタ認知的知識」についてお知らせしました。
ふくカエル
メタ認知的知識とは? 自分の知識についての知識を知ってみる。
今回は、
もう一つのメタ認知の要素である「メタ認知的活動」についてお知らせします。
メタ認知的活動とは?
モニタリングとコントロールすること
メタ認知的活動とは、自分の「認知活動のプロセス」をモニタリングとコントロールすることです。
認知活動とは、次のステップをいいます。
そして、自分のものとした知識を、さらに利用します。
人は認知活動をするときに、
さまざまな「認知活動のプロセス」(以下「活動プロセス」といいます)を踏んでいます。
たとえば、読書するときはこんな「活動プロセス」を踏みます。
- 文字を認識する
- 単語の意味を思い出す
- 文法に従って文の意味を理解する
- 最終的に文章全体がどんな内容なのか理解する
モニタリングとは?
モニタリングとは、一段上から自分自身をみながら、
自分の「活動プロセス」がうまくいってるのかどうかを監視することです。
おい!
うまくいってるのかい?
こんな感じで
自分を監視するのね。
コントロールとは?
コントロールとは、一段上から自分自身をみながら、
自分の「活動プロセス」の遂行状況を評価して、次のように修正することです。
- さらに目標を設定する
- 計画を修正する
ふくカエル
具体的には、こんな感じ
以上の説明を図解すると、こんな感じになります。
まず、計画をたてるよ!
まず、一段上から自分自身をみながら、目標を立て、計画を立てます。
- 目標を設定して
- 計画を立てる
たとえば、これを学習する場合で考えると、
- 学習目標を設定して
- 学習計画を立てる
になります。
次に、モニタリングするよ!
次に、一段上から自分自身をみながら、自分自身の状況を監視します。
- その計画を遂行する活動を監視する
- 遂行状況を監視する
たとえば、これを学習する場合で考えると、
- 計画にそって、読んだり、聞いたり、書いたりして情報を理解しているかをチェックする
- きちんと理解や記憶しているのかをチェックする
になります。
そして、評価するよ!
そして、一段上から自分自身をみながら、自分の成果を評価します。
- 当初の目標に照らし合わせて、成果を評価する
たとえば、これを学習する場合で考えると
- ちゃんと覚えているのかどうかをテストする
- 勉強の進み具合をチェックして評価する
になります。
とても重要
このような
- 計画をチェックするモニタリング
- 計画を修正するコントロール
は、日々の生活において重要になります。
たとえば、
- 情報の理解して伝えるとき
- あたらしい言葉を覚えるとき
- いろいろなことを記憶するとき
- 降りかかった問題を解決をするとき
人に情報を伝えるときでも、
ちゃんと理解して、何を伝えるのかをあらかじめ考えておくと、
スムーズに伝えることができます。
そして、相手の反応を見ながら(モニタリング)、言い方を変えると、
さらに心に残る伝え方ができます。
相互に関連してる!
「モニタリング」と「コントロール」は、それぞれが独立しているのではなく、
相互に関連しています。
ふくカエル
たとえば、ちゃんと理解していない評価が出ると、
テストの結果が悪かったら、一からやり直す必要があります。
次回からは、より厳しいモニタリングをしながら、どこが悪かったのかをチェックしなければなりません。
ときには、計画の練り直しをしてコントロールしないとダメになります。
このように、「モニタリング」と「コントロール」を繰り返して、くるくる回して試行錯誤するのです。
ふくネコ
もちろん、メタ認知的知識も必要!
効率的だから
メタ認知的活動をするためには、もちろん「メタ認知的知識」も必要です。
なぜなら、効率的になるからです。
たとえば・・・
計画するときに、自分がどの程度の予備知識があるのか把握した上で立てたほうが効率的です。
モニタリングするときに、自分がどんな傾向や特徴があるのかを知っているとチェックしやすいです。
ふくカエル
ふくネコ
出題された問題を、
問題1から順番に解答していくと、問題作成者の「落とし穴」にハマることもあるからです。
資格試験に多い出題タイプですが、冒頭の問題に難問を持ってくることが多いです。
ふくカエル
難問にハマって時間をかけてしまうと、
必然的に時間制限内で解答できなくなり、後半で非常に焦ってしまうことになります。
ふくネコ
ふくカエル
でも、これってその人の状況把握能力と情報処理能力を同時に試しているのです。
なので、ざあ~と問題を見て、どれが自分がすぐに解答できそうか?
なじみのある文言が問題にあるか?
などを探して、解けそうな問題からチャレンジするのが得策なのです。
評価するときに、客観的にどの程度の理解力があるのかを知っていると評価しやすいです。
そこで必要になる、クリティカルな思考になる第43の原則
学習においては、目標の設定、計画の立案、モニタリング、結果の評価というメタ認知的活動が必要である。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第43の原則
学習するときは、
一段上から自分自身をみて、
自分を生徒だと見立てて、
自分で自分を家庭教師するのがいいよ。
今日は、機嫌が悪いのですか?
じゃあ、最低限この単元だけはしときましょう。
と自分で自分をモニタリングしてみる。
ここで、ちょっと考えてみませんか?
メタ認知を実感してみませんか?
ふくカエル
メタ認知には、「知識」と「活動」があります。
「メタ認知的知識」とは、
- 人
- 課題
- 方略
についての知識です。
「メタ認知的活動」とは、
- 計画を立てる
- 遂行状況をモニターする
- 成果を評価する
などをすることです。
では、ここからがクエスチョンです!
あなたは、今から生物の教科書で「遺伝」について学ぼうとしています。
まず、メタ認知的知識について考えてみます。
まず「人=自分」について
「これから遺伝を勉強する!」という課題に対して、
一段上から自分自身をみながら、どんな情報が必要でしょうか?
「人=自分」について、こんな情報が必要になります。
- 自分は「遺伝」について何を知っているのだろうか?
- これまでに「遺伝」に関する話を聞いたことがあるだろうか?
- 自分は「遺伝」に興味があるのだろうか?
次に、課題について
「遺伝の勉強」と「遺伝の試験」をクリアするには、
何を理解しておかないとダメでしょうか?
また、何を知っておかないとダメでしょうか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
「勉強」については、こんな情報が必要になります。
- 「遺伝の仕組み」なのか
- 「遺伝子」なのか
- 「生物進化」なのか
を具体的に把握しておきます。
「試験」については、こんな情報が必要になります。
生物担当の先生について
- 出題傾向はどうなのか?
- 難問が多いのか?
- 出席だけでOKなのか?
ふくカエル
そして、方略について
「遺伝」について、
どんな学習方法が必要になるでしょうか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
方法については、こんな情報が必要になります。
- どうすれば、効率的に学習し、理解することができるのかな?
- 試験があるときは、どこに力を注ぐべきなのかな?
- テキストを丸暗記すればいいのかな?
- 具体的に当てはめた方がいいのかな?
- 図式化して覚えた方がいいのかな?
次に、メタ認知的活動について考えてみます。
まず、計画について
あなたは、どんな学習計画を立てますか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
もし、すでに「遺伝」について学習済みであるのなら、教科書に目を通すだけでOKです。
でも、初めてなら頑張って計画を立てます。
たとえば、こんな計画です。
- 教科書の始めから、重要箇所にアンダーラインを引く
- ノートに要点をまとめながら進める
次に、モニタリングについて
あなたは、どのようにして学習状況をモニタリングしますか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
たとえば、こんなモニタリングしてみます。
勉強しているときに、教科書の内容を正しく理解しているかどうかをチェックします。
- 遺伝に関係する用語の意味を取り違えていないか?
- 遺伝子の働きを勘違いしていないか?
そして、評価について
あなたは「遺伝の試験」を受ける前に、
どのようにして、「遺伝」についての自分の理解度を評価しますか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
たとえば、こんな評価をしてみます。
- ちゃんと理解して、覚えることができたかどうか?
これを正しく評価して、把握するには、
足らないところだけする。
ふくカエル
勘違いは本当に最後まで気づかないことが多いので特に注意です。
恋愛についても、やってみる!
以上のことを恋愛についてやってみると、もっとリアルさが出てくるかもしれません。
メタ認知的知識について
まず「人=自分」について
一段上から自分自身をみつめてみます。
自分についてどんな情報が必要ですか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
- 自分は「恋愛」について何を知ってるのだろうか?
- これまで「恋愛」に関する話をどれだけ聞いたことがあるのだろうか?
- そもそも、自分は「恋愛」に興味があるのだろうか?
次に、課題について
「恋愛」という課題について、何を理解しておかないとダメでしょうか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
- 相手を尊重することについて
- 自分中心にならないことについて
- 最低限の礼儀をわきまえることについて
- 信頼関係を維持することについて
- などなど
ふくカエル
ふくネコ
そして、方略について
「恋愛」について、どんな方法が必要になるでしょうか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
- どうすれば、お互いに楽しくなれるのか?
- どうすれば、相手を理解することができるのか?
- どうすれば、自分を大切にできるのか?
- どうすれば、依存心を育てないようにできるか?
- どうすれば、孤独な時間を愛せるようになれるのか?
- 恋愛とは、どこに力を注ぐべきなのか?
- などなど
メタ認知的活動について
まず、計画について
あなたは、恋愛についてどんな計画を立てますか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
たとえば、こんな計画を立てます。
- 相手のプライバシーなどを大切にするように毎日の生活を考える
- 自分の時間を大切にするように毎日の生活を考える
- お互いが一緒にいる時間を貴重なものになるように計画する
- 相手の誕生日のサプライズを計画する
- などなど
次に、モニタリングについて
あなたは、どのようにして恋愛をモニタリングしますか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
たとえば、こんなモニタリングをしてみます。
- 独りよがりになっていないか?
- わがままを言っていないか?
- 逆に、相手の要求ばかりに振り回されていないか?
- 自分を大切にしているか?
- 相手を大切にしているか?
- そして、ワクワクしているか?
- 冷めているか?
- 信頼しているか?
- 疑っているか?
などなどをチェックします。
そして、評価について
あなたは、恋愛をしている自分をどのように評価しますか?
一段上から自分自身をみながら考えてみます。
たとえば、こんな風に評価してみます。
- 恋愛をして自分が成長できているのか?
- 相手から何を教わったのか?
- 自分から相手に与えたモノがあったか?
- 自分に足らないものが、何か分かったか?
- 自分の可能性が、どのように広がったか?
などなど
そして、成長できたのなら、もっと成長できるように、ちょこっと計画してみます。
可能性が広がったのなら、可能性をもっと高めるよに何か計画を立ててみます。
おっしゃ~!
もっと魅力的になってやる!
まとめてみたkerokero
- 「メタ認知的活動」についてお知らせしました。
初対面の人と会話するときも、
この「メタ認知」がすごく必要になってきます。
相手の外見(性別や容姿)などを見て、その印象から
- どんな人なのか?
- どんな社会的地位なのか?
を想像します。
ふくカエル
第一印象からくる思い込みや決めつけが、強い影響を及ぼすことを誰でも経験しています。
なので、
- ちゃんと相手の話を正しく理解しているのか?
- 思い込みや決めつけをしていないか?
一段上から自分自身を常にモニタリングし、
- 相手に対する自分の見立てが正しいのか?
- 相手をちゃんと評価できてるのか?
をチェックして「こりゃおかしい!」と思ったら、必要に応じて修正するという、
一段上から自分自身をコントロールすることが必要必要になると思うのです。
ふくネコ
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。