自己ハンディキャッピングはできる限り避けたほうがいいよ
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする40の原則」を勉強してみます。
もっと、きちんと くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第4章「自分自身を省察する」です。
前回のお話
前回は、自分の行動を他人に説明するときに、
どうしても自分をよく見せようとする「印象操作」と「自己モニタリング」についてお知らせしました。
今回は・・・。
たとえば、試験や告白など、自分にとっては大事なことなんだけど、
どうやら雲行きが怪しくて惨めな失敗に終わりそうなときに、
人が、しばしばとっちゃう「もう一つの印象操作」についてお知らせします。
もう一つの印象操作とは、なにかな?
もう一つの印象操作とは、これです!
自己ハンディキャッピング
です。
印象操作の一つだよ
自己ハンディキャッピングとは、
実際に失敗する前に、失敗したときのために言い訳をあらかじめ用意しておくことです。
自分をよく見せるための印象操作の一つです。
よくベテランさんが、素人さんとゲームをするときに面白くするために、ハンデ(ハンディキャップ)つけます。
このハンデを、自分が自分自身につけるというやつです。
ふくカエル
たとえば・・・
たとえば試験の前の日に、わざわざ遊びに行ったり、わざわざバイトに入ったりして、
試験当日の朝に
「全然勉強できなかった~!」
「急にバイトが入って!」
とか
言い訳したりすることです。
なぜ、自己ハンディキャッピングをするのかな?
自尊心を守るため
失敗したときに言い訳を言うことで、自尊心を守るためです。
言い訳を言うことで
そうなんだ!
そりゃ、仕方ないよね。
と周囲から理解してもらえることで、失敗しても自分を卑下せずにすむのです。
ふくカエル
では、どういった状況になると、自己ハンディキャッピングしてしまうのかな?
二つの状況があるよ
自己ハンディキャッピングをしてしまう状況が二つあります。
- 自分の行動と結果が他人の目に触れ、さらに否定的な評価を受けそうなとき
- 成功・失敗が本人の自尊心に関わる重要な問題になっているとき
1.さらに否定的な評価を受けそうなとき
まず、自分の行動と結果が他人の目に触れ、さらに否定的な評価を受けそうな状況になると、
人は自分にハンディキャッピングしたくなります。
- 自分がやった行動
- 起きた結果
を見た他人が、
や~い、失敗してやんの!
と思われそうなときに、先回りして自己ハンディキャッピングするのです。
2.自尊心に関わる重要な問題になっているとき
次に、成功・失敗が本人の自尊心に関わる重要な問題になっている状況だと、
人は自分にハンディキャッピングしたくなります。
この場合は、失敗することよりも、
人から自分が「無能だ!」と思われることの方が、恐ろしいのです。
ふくカエル
バカがバレたくないねん!
試験で悪い成績をとるよりも、友人から「こいつアホちゃうか!」と自分を見下されるのが恐怖なのです。
ふくカエル
アホやけど、
アホとは思われたくないねん!
ふくカエル
でも、自己ハンディキャッピングを出来るだけ避けたほうがいい理由とは?
でもです。
この自己ハンディキャッピングはできるだけ避けた方がいいのです。
ただの言い訳が行動になってしまうから
なぜなら、ただの言い訳が、
自分の行動そのものになってしまうからです。
失敗した場合に用意しておいた言い訳が、
失敗そのものを引き起こす原因になるからです。
最初は、一生懸命に勉強していたのに、
「勉強しないで寝てたよ!」なんて、何度も何度も言い訳を続けているうちに、
本当に、勉強せずに寝るように行動しちゃうのです。
そんなことない!ない!って思っちゃダメです。
ふくカエル
ここでいう言い訳とは、
ハンディキャッピングの自己報告のことを意味します。
また、失敗そのものを引き起こす行動とは、
自己ハンディキャッピング行動のことを意味します。
実は、自己ハンディキャッピングには二種類あります。
- ハンディキャッピング自己報告
- 自己ハンディキャッピング行動
です。
ハンディキャッピングの自己報告とは、
たんに失敗したときの言い訳を前もって人に語っておくことです。
一生懸命に勉強したくせに、テスト当日に「勉強せずに寝てしまった!」と言うやつです。
自己ハンディキャッピング行動とは、
実際に自分にとって不利になるような行動をすることです。
ふくカエル
行動が習慣となり、生き方になってしまうから
それだけじゃありません。
言い訳に始まり、行動が習慣となってしまうと恐ろしいことになってしまいます。
その後の自分の生き方そのものになってしまう!
のです。
ふくネコ
もっと突っ込んで言うと、3つの理由があります。
- 報酬を得られるから
- 一生懸命やったとしても成功するとは限らないから
- それに簡単にできるから
まず、
自己ハンディキャッピング行動をとり続けると、「自尊心」を傷つけずにすむという報酬が得られるからです。
たとえば、
テストの前日に飲みに行くことで、
たとえテストの点数が悪くても、
それは、自分の頭が悪いからではなくて、二日酔いだったからと自分に言い聞かせることもできるからです。
そうすることで自分を安心させるのです。
ふくカエル
次に、
仮に一生懸命やったとしても、必ずしも成功するとは限らないからです。
成功する確率よりも、言い訳をしてやり過ごすほうが確実に「自尊心」を守ることができるからです。
ふくカエル
それに、
なんと言っても、この自己ハンディキャッピング行動は、自分の意志次第で実行できるからです。
- 試験前にお酒を飲んで酔っぱらうことも
- 現実逃避することも
- 言い訳を語ることも など
そんなに頑張らなくても、いつでも簡単に実行可能です。
ふくカエル
クリティカルな思考になる第26の原則
自己ハンディキャッピングはできる限り避けよ。なぜならそれは、自らの失敗の可能性を高める行為だからだ。また、印象管理の手段としてもけっして有効ではない。さらに、失敗から学び、根本的な問題の解決へ向かうべき道を自ら閉ざしてしまうものだ。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第26の原則
自己ハンディキャッピングはできる限りやめるべし。
自分の失敗を引き寄せるものだからね。
それに、失敗から目を背けるので、学ぶこともできないよ。
百害あって一利なしなんだよ。
ここで、ちょっと考えてみませんか?
こんな場合はどう考えます?
次にあげるたとえは話は、
- 自己ハンディキャッピング行動
- ハンディキャッピングの自己報告
- どちらでもない
のうちどれでしょう?
1.A君は、図書館で本を探しに行っているすきに、授業のノートを盗まれてしまいました。
そのため試験勉強ができませんでした。
3.どちらでもない。
理由:ノートを盗まれたA君は、試験勉強できなかったので不利ですが、自己ハンディキャッピング行動もハンディキャッピングの自己報告もしてないです。
2.B君は、大事なマラソンの試合の始まる一時間前に、大盛りのカレーライスを食べて、コーラを一本のんでしまいました。
1.自己ハンディキャッピング行動です。
自分で自分の失敗を引き寄せています。
3.Cさんは、ピアノのコンクールのために毎日一生懸命に練習をしています。
でもいつも「練習時間が足りない!」と不満を言ってます。
2.ハンディキャッピングの自己報告です。
うまくいかなかったときの言い訳をあらかじめしています。
他の人から見ると十分すぎるほど練習しているように見えても、
本人が心底から練習不足だと思っているのであれば、
ハンディキャッピングの自己報告というよりも、
後で述べる「完全主義的な目標」を抱いているというべきかもしれないです。
4.D君は、友達がいる前でテレビゲームをするとき、
必ず最高にむずかしいレベルを選んでやるのですぐにゲームオーバーになります。
1.自己ハンディキャッピング行動です。
ゲーマーのD君は、自分一人でやるときは、もっと低いレベルでやっていると思います。
5.Eさんは、学会発表のために入念な準備をしました。
しかし、いざ演題に立つと、頭が真っ白になって内容をほとんど忘れてしまいました。
3.どちらでもない。
Eさんは、あがり症であるだけで、自己ハンディキャッピング行動もハンディキャッピングの自己報告もしていません。
6.Fさんは、自動車学校の卒業検定の前夜はぐっすり眠ったが、
検定の朝、一緒に受ける友人に「昨夜は徹夜でビデオを見ていたので、眠くて最悪だ!」と言いました。
1.ハンディキャッピングの自己報告です。
まとめてみたkerokero
- もう一つの印象操作である、自己ハンディキャッピングについてお知らせしました。
- 自己ハンディキャッピングは、日々の暮らしでよくある印象操作ですが、出来る限り避けた方がいい印象操作です。
- 実は弊害がたくさんあります。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。