超常現象をそのまま信じてしまう人の特徴について
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする40の原則」を勉強してみます。
この記事は、あくまでもわたしの個人的な解釈に基づくものです。 中には、「これ違うんじゃないの?」という箇所もあるかと思います。 そのような場合は、温かい目でお見逃しくださいますよう、よろしくお願いします。
もっと、きちんと くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第5章「信念を分析する」です。
エスパーを信じちゃう?
エスパーとは、超能力(extrasensory perception)の頭文字ESPに行為者を表す 接尾辞(er)をつけたものです。
一般に次のような3種類あるとされています。
透視
テレパシー
予知
これらのESP(超能力)の類似のものとして、
サイコキネシス(念力)
があります。
ここでは、ESPや不老長寿などの可能性を否定しているわけではないです。
だって、現在の常識もかつては憶測にすぎなかったものがあるからです。
最近では、ブラックホールの存在が映像でとらえられました。
遺伝子操作で不老長寿も夢じゃなくなりました。
遺伝子治療をして45歳の女性が20歳も若返りをした人がいます。
それにです。
かつては、コロンブスの「それでも地球は丸いねん!(地球球体説)」や
ほんま丸いねん!
なあ、信じて~な。
コペルニクスの「それでも地球は回っとるねん!(地動説)」があります。
あんなあ~。
地球って回っとるんねん!
なんで誰も
信じてくれへんねん。
これらはみんな、かつては
あほちゃう!なに言ってるん?と言われていたものです。
なので、ESP(超能力)などの類の可能性を否定しません。
不思議な能力はあります。
たとえば、
文字や音を見て色彩を感じる人(共感覚)や、
見たままの景色を写真の様に描ける人の存在を否定していません。
むしろ絶賛してます。
ここでは人々がどうして、超常現象を信じてしまうのか?
に焦点を合わせて考えてみます。
ところで、信じる人の特徴って、なにかな?
信念を持っている
不思議な現象を、超能力や超常現象だと信じてしまう人の特徴として、
強い信念を持っている
ことがあげられます。
もちろん、信念を持つこと自体は悪いことではないです。
信念は生きていく上で必要な指針になるからです。
でもです。ちょっと厄介なことがおこります。
強い信念を持っているとどうなるのかな?
エビデンスがないのに信じちゃう
まず、エビデンス(科学的証拠)がないのに信じてしまう傾向がでてくることです。
ふくカエル
妥当で信頼できる証拠がないのに、目をつぶってすっ飛ばしてしまうのです。
目をつぶって信じちゃう!
信頼ある証拠とは、複数の観察者によって何度も繰り返し得られる証拠のことです。
実験結果が、たんなる偶然によって得られた可能性を除外するために、科学者は何度も何度も注意深く実験を繰り返します。
簡単に信念を変えられなくなる
次に、一度、強い信念を持ってしまうと、簡単に信念を変えられないことです。
ふくネコ
ふくカエル
とくに「ESP(超能力)」について信じてしまうと、この傾向は強くなります。
不思議な出来事は、
超常現象とは全くの無関係であることが明らかであっても、かたくなに信じちゃうのです。
たとえば、「心霊治療」です。
「心霊治療」とは、超常現象の一つで、通常の医療行為によらずに、霊的な力で病気をなおそうとする行為のことです。
そもそも病気は一進一退です。
その日その日で調子が違います。
なのに、すこしの回復の兆しを「心霊治療」にかこつけて、かたくなに通常の医療を拒否するのは、
強い信念がないとできない行為です。
ふくカエル
間違った思考になる
そして、強い信念は間違った思考を引き出します。
この間違った思考が、不思議な現象を、超能力や超常現象だと考える基礎になるのです。
たとえば、手品はトリックがあるのが前提なのに、
目の前にいるマジシャンが「これは、超常現象です!」演じながら、手品をすると、いとも簡単に信じちゃうのです。
これは手品じゃないです!
超能力です!って言われると信じちゃう。
学生を3つのグループに分けて
それぞれの学生の前で、アマチュアの手品師に手品をしてもらい、
あらかじめ与えた情報によって
「信念が変化するのか?」
について調べた実験があります。
あらかじめ与えた情報は、次の3つです。
- 実は、本当の超能力者である
- 実は、アマチュアの手品師である
- 実は、不思議な事象は、すべてトリックである
どうなったと思います?
- 1については、77%が超能力者(エスパー)だと信じた
- 2と3については、1よりは少なくなっていた
- とくに3については、58%が超能力者(エスパー)だと信じた
一番、ビックリすることは、
3の「あらかじめトリックだぞ!」と言ってるのにも関わらず、
半数以上の学生が目の前にいるアマチュアの手品師を超能力者(エスパー)だと信じてしまったことです。
でもなぜ?
Benassi, V.A. 1980 Occult belief: Seeing is believing
どうして、強い信念になるのかな?
実は、2つの仮説がある
どうしてこのような
強い信念になるのか?
については、2つの仮説があります。
- 超能力などの超常現象について強い先入観を持っている
- 頭から決めつけたりしないものの、正しく推論することができなかった
1.もともと強い先入観があった
まず、もともと超能力や超常現象などについて強い先入観があったので、強い信念になるという仮説です。
あらかじめ強い先入観があると、
ちょっとでも不思議に現象に遭遇すると、頭ごなしに決めつけてしまうのです。
これは、超能力だ!
超常現象にちがいない!と決めつけちゃって
それ以上考えないのです。
たとえば、
机の上に置いている木の枝が動いただけでも、それは超常現象だ!と決めつけます。
枝が乾燥して、動いたやん!と言っても、
考えを変えません。
頑なに「超能力だ!超常現象じゃ!」と大騒ぎするのです。
木を動かしたのは念力やねん!
このような強い先入観はよくあることですが、はたから見るとはずかしいです。
正しく推論できない
次に、正しく推論できないから間違った思考になるとする仮説です。
情報をクリティカルに分析することに失敗すると、とっさに自分の直観を過信してしまうのです。
たとえば、「木が動いたのは、木が乾燥したから」という知識がなかったので、とっさに「これは超常現象だ!」と直観を信じてしまうのです。
マジックでも、
どんなに目の前の現象が自分の錯覚であっても、
錯覚だと分析できないと、混乱しちゃうものです。
混乱している状態のときに、
「これはマジックじゃないです。これは超常現象です!」なんて、
あらかじめふき込まれていれば、直観が影響するのも目に見えてます。
えっつ!
これが超常現象なの?すご~い!と信じちゃって
だませれます。
そこで必要になる、クリティカルな思考になる第31の原則
あなたのもっている信念は、必ずしも正しいとは限らない。先入観や誤った直観によって形成されたものではないか、常に吟味せよ。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第31の原則
信念って大事だけど、
自分の信念が正しいとは限らんよ。
- 先入観がないか
- そこに誤った直観がないか
常にチェックすることって大事だよ!
信念って間違いもあるから
修正してもいいねん!自分の心の中に
頑固おやじを飼っちゃダメだよ。
ここで、ちょっと考えてみませんか?
こんな場合はどう考えます?
あなたの知り合いの中で、ESP(超能力)などの超常現象を信じてる人いがいますか?
もしです。思い当たる人がいるのなら、
その人が、どうして信じるようになったのか?
思いつく理由がありますか?
ESP(超能力)などの超常現象を信じるようなる原因として最もよくあげられるのは、次の2つの点です。
- 個人的経験(私はこれを経験した)
- 別の説明に対する知識や熟慮の欠如(こんな現象は他の説明のしようがない)
とくに1.の「個人的経験」の要因は強力です。
UFOを見たことがあるから、信じる!
占いがぴたりと当たったから、この人の占いを信じる!
救われたから、この人がすすめる壺を買う!
どう見ても幽霊にしか見えんから、信じる!
経験したことをきっかけに、ある種の信念を持つようになるケースが多いです。
まとめてみたkerokero
- 超能力・超常現象を信じてしまう傾向がある人の特徴と理由についてお知らせしました。
- 強い信念があると間違った思考をしがちです。
- 間違った思考をする原因として、次の2つの仮説があります。
- 一つは、そもそも先入観を持ってしまっていることです。
- 一つは、正しく推論できないので、ついつい直観に頼ってしまうことです。
今、CG技術(コンピューターをつかって作成される画像のこと)が躍進しています。
まことしやかにあり得ない虚構の状況をつくりだします。
この映像をみて、だまされる人が多いです。
超常現象もいとも簡単に映像としてつくれてしまうのですから、仕方がないです。
でもです。
こんな映像に遭遇したら、
どこかで「嘘ちゃうか?」と冷静な目で判断するって大事になってきています。
ちょっとでもクリティカルな分析ができるように、
日頃から心がけていると不用意にダマされることが少なくなります。
大ケガをしてからでは遅いので、すこしずつ準備をしておくのっていいかもしれません。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。