「分かったつもり」になっている自分を見つける方法。
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする50の原則」を勉強してみます。
もっと、きちんと くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第6章「自分は何を知っているかを知る」です。
「理解していたつもりになっていたのに、実は理解していなかった!」ときって大いに動揺します。
もし、あなたが今そのことに「嫌っ!」というぐらいに悔しい思いをしているのなら、
今回からの第6章を参考にして欲しいです。
第6章では、
「知っていると思っていること」と「実際に知っていること」のズレを少なくするには
どうすればいいのかを考えてみます。
前回では、
前回までは、
1.関連する知識について考え、内容の難易度によって時間と努力の配分を調整することについて、
また、
2.学んだ情報を分析して、細かなところにも注意を払うようにするマインドフルなやり方について、
お知らせしました。
今回は、
メタ認知的活動の要素の三つめである「評価」についてお知らせします。
具体的には、
3.「分かったつもりになっている自分を見つける方法」についてです。
こんなことなかったですか?
テスト勉強
テスト勉強です。
小学校から中学校と、さんざテストがあります。
なので、誰しもテストに向けて勉強したと思います。
さて、そこで質問です!
あなたは、勉強時間の「切り上げどき」を分かってましたか?
ふくカエル
実は、わたし「切り上げどき」がちょっと分からないのです。
というのは、今まで「十分勉強してやったぞ!」なんて経験が一度もないです・・・。
ぎりぎりになってから勉強を始めるので、
ふくカエル
たいがい泣きながらテスト当日を迎えてました。
そもそも、自分で判断できるの?
でもです。
こんなわたしが言うのもなんですが、
そもそも「自分自身が十分勉強したぞ!」なんて、
それも自分で判断できるのでしょうか?
勉強したった!
勉強したった!
もう十分や!
もう、勉強なんてせんでいいねん!
なんて思うのは、
一部の超天才を除いて、
自己満足じゃないの?
って思うわけです。
なぜなら、過去を振り返ってみるとです。
自分では十分テスト勉強したはず(?)だったのに、テストの点数がビックリするほど低くて、
なっ、なんで低い点数なん!
実は、十分にテスト勉強できてなかった「友人」を見てきたからです。
ふくカエル
あかんぞ!魂が抜けとるぞ!
大変じゃ!
実は、この分野の研究がいっぱいあるんだよ!
研究がたくさんある
実はです。
人は、自分のテストの成績をどれぐらい正確に予測できるのか?
という問題に関しては、いっぱい研究されています。
Glenberg,A.M. Sanocki,T 1987
Enhancing calibration of comprehension.
King,J.F Zechmeister ,E.B 1980
Judgment of knowing : The influence of retrieval practice.
Lovelace,E.A 1984
Metamemory : Monitoring future recallability during study.
たとえば、こんな研究
- 学習内容をよく理解できているか?
- テストでうまく答えられると予測できるか?
- 具体的に何点とれるか?
ふくカエル
キング教授の実験
キング教授は、シカゴのロヨラ大学の心理学の教授です。
ユージン・B・ゼックマイスター教授らと共に興味深い実験をしました。
こんな実験だよ!
キング教授が行った実験は、被験者に
- 無意味な単語
- 意味のある単語
ペアを暗記してもらって、
さらに、被験者を二つ分けて、次のような条件をつけました。
- 暗記したら、いきなり本テストをする人
- 暗記と予備テストを交互にして、最後に本テストをする人
そして、いずれかの条件のもとで暗記した被験者に、
本テストでどれぐらい点数をとれるのかを、おのおの予測してもらいました。
結果はこうなった!
結果は次のようになりました。
多くの被験者は、
予測した点数よりも、
本テストの点数が悪かった!
のです。
ええっつ!悪いんかい!
そうなのです。
ほとんどの人が「覚えたつもり」だったんです。
でも、「覚えたつもり」の中でも、
予備テストを受けていた被験者のほうが、
本テストだけの被験者よりも、正確に予測してました。
実は、覚えたつもりって結構あるよ
覚えたつもり・・・
実はです。
人は、「自分は覚えているつもり」って結構あるのです。
ふくカエル
たしかにです。
「これは覚えている!」と自分で考えて、うっすらと思い出せるのであれば、
「覚えている!」と言ってもいいかもしれません。
ふくカエル
でもです。
「覚えている!」と思っていることが
本当に正しいかどうか?
は、ちゃんとテストして確かめたほうがいいです。
ふくカエル
それに、
テストで確かめると、
「覚えたつもり」になって、早めにテスト勉強を切り上げるような失敗も減ります。
たとえば、一人で勉強するとき
たとえばです。
一人で勉強するときに、この「覚えているつもり」の落とし穴にハマってしまいます。
自分では覚えた実感があっても、その実感が間違っていることがあるからです。
ふくカエル
なので、自分よりももっと客観的に予測できる「予備テスト」「模試」を取り入れたほうがいいです。
もし、あなたが資格試験に挑戦しようと思っているのなら、
この落とし穴は注意してほしいです!
「予備テスト」や「模試」で間違えたところを勉強するだけも、「覚えたつもり」が随分と少なくなります。
「予備テスト」や「模試」で間違えたところを復習する際も注意点があります。
それは、
ただやみ雲に間違えたところを全部復習しないことです!
自分が間違えたところで、ほかのみんなは正解できていたところを重点的に複数するのです。
ふくカエル
全体の正解率の高い問題だけを復習してつぶしていきます。
ふくネコ
このような正解率の低い問題は、マニアックすぎて本番のテストにも出題される可能性が低いです。
たとえ本テストに出たとしても、たぶんほかのみんなも正解できない問題になります。
ふくカエル
マニアックな問題ばかりを集めて、復習するのではなく、
みんなが正解できているのに、自分が不正解だった問題だけを集めて、
復習するのが、「合格への近道」です。
さあ、「分かったつもり」になっている自分を見つけてみましょう!
自分の点数を予測してみませんか?
あなたが「自分の知識」について、どれぐらい正確に予測できるかを試してみませんか?
次にあげる文章を、試験勉強をするつもりで真剣になって、一回だけ 読んでください。
読み終えたら、100点満点中、何点をとれるのか予測してみてください。
試験内容は、
この文章を読んで、動物の摂食行動の仕組みについて、どれぐらい理解できているのかを質問する内容となります。
【文章はこれだよ!】
血糖によって食をコントロールする
餌をとるのがむずかしいために、多くの野生動物はいつもお腹を空かしています。
そのような動物たちは、餌が手に入り次第、すぐに食べてしまいます。
しかし、豊富に餌があるような環境にある動物の場合、
空腹の程度と餌の消費量は、脳にある空腹と満腹に関わる食欲中枢によってコントロールされています。
これらの中枢は、血液中のブドウ糖の循環レベルに敏感です。
血液中のブドウ糖が増加すると、満腹中枢が刺激され、食欲は抑えられます。
逆に、血液中のブドウ糖が減少すると、空腹中枢が刺激され、食欲は促進されます。
食後のすぐ後には、ブドウ糖の血中濃度が高いので、満腹中枢は満腹であるという信号を発し、
その動物に食べ物を拒否するよう、促します。
食事の後しばらくたつと、ブドウ糖の血中濃度が低くなるので、
空腹中枢が反応し、その動物に食べるように促すのです。
それでは質問です。
あなたは次に受ける試験で、一体何点とれるでしょうか? ( )点
予測できたら、次のクリックして、試験問題に答えてください!
【試験問題】
次の各章の結論が、正しいか誤りかを答えてください。
先ほどの文章を読み返してはいけません。
じゃあ、いきますよ!
一問あたり25点です。
【問1】
インシュリンの静脈注射はブドウ糖の血中濃度を低下させます。
したがって、静脈注射をすることで、空腹な哺乳動物も食物を拒ませることができます。
これは正しい文章でしょうか?
【問2】
ゆっくり食べると、ブドウ糖の血中濃度は食事中に少しずつ上昇します。
だから、ゆっくりとよく噛んで味わいながら食べると、なかなか満腹にならず、つい食べ過ぎてしまいます。
これは正しい文章でしょうか?
【問3】
飴を舐めると、ブドウ糖の血中濃度が高くなります。
そのために、わずかながら空腹感がいやされます。
これは正しい文章でしょうか?
【問4】
外科的な方法で空腹な動物の満腹中枢を直接刺激することができます。
しかし、ブドウ糖の血中濃度は低いままなので、その動物は餌を食べ続けます。
これは正しい文章でしょうか?
答え!
【問1】✖
【問2】✖
【問3】〇
【問4】✖
問題文の重要な箇所を図式してみます。
血糖値の上昇 → 満腹中枢が反応 → 食欲減退
血糖値の下降 → 空腹中枢が反応 → 食欲増進
【問1】✖
インシュリン注射 → 血糖値の下降 → 食欲減退✖
【問2】✖
ゆっくり食べる → 血糖値が少しずつ上昇 → 食欲が減退しない✖
【問3】〇
飴を食べる → 血糖値が上昇 → 食欲減退〇
【問4】✖
外科的に満腹中枢が反応 → 血糖値は低いまま → 食欲増進✖
どうでしたか?
今、糖質制限ダイエットが流行っているので、なおさら意識が高くなじみにある問題だったと思うのです。
でも、1問は間違えたのではないでしょうか?
うふふ。
「インシュリン」や「外科的な方法」とかいった言葉に惑わされちゃうよね。
ふくカエル
ふくネコ
まとめてみたkerokero
- 人は簡単に分かったつもりになってしまうことについてお知らせしました。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。