そもそも問題とは何かな?
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする50の原則」を勉強してみます。
もっと、きちんと くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第7章「問題を解決する」です。
日々の暮らしの中で、いろいろな問題に遭遇します。
- 今日のお昼は何を食べるか?
から
- 政治はどうすればいいのか?
まで、問題はさまざまです。
でも、問題の目的がハッキリしていて、正解が必ず一つだけ存在する問題については、
問題解決をどのようにすれば、うまくいくかは共通です。
日々直面する問題を適切に解決できると、
個人的なレベルでは「良い生き方」につながります。
社会レベルでは「すみやすい社会を作れる」ことにつながります。
なので、ちょっと問題解決に困ったなあと思ったのなら、参考してくださるとうれしいです。
第7章では、問題について考えて、その解決法を考えます。
そのためには、種々の「メタ認知的技能」を使いこなす必要があります。
「メタ認知」についてお忘れになった方は、第6章を読んでくださるとうれしいです。
もちろん、正解がなく、考えられる解決策の中で、どれがベストか決めなくちゃならない問題もあります。
これについては、次の章の第8章でお知らせします。
問題とは何かな?
ズレがあるもの
まず、問題とは、
- 現在の状態
- 目標の状態
にズレがある事態のことを言います。
たとえば、道路の横断です。
現在の状態は、道路を渡れません。
目標の状態は、道路を渡って向こう側に移動することです。
場所的なズレがあります。
ズレを意識すればそこに問題が生じることになります。
たとえば、蛇口の水漏れです。
現在の状態は、ぽたぽたしている蛇口です。
目標の状態は、ぽたぽたしていない蛇口です。
ズレがあるので、問題があります。
たとえば、結婚相手の選択です。
現在の状態は、いろいろな候補者がいます。
目的の状態は、この中から一人を選ぶことです。
「一人を選ぶ」のと「選ばない」のとでは、大きなズレがあります。
その後の自分の人生にも大きな差となって現れくるので、非常に大きな個人的問題になります。
これと同じように、職業選択もまた、ズレが大きいので大きな問題になります。
共通した基本的要素がある!
それぞれのズレは問題毎によって違うのですが、
その問題にも共通した性質があって、次の4つの基本的要素があります。
4つの基本的要素
4つの基本的要素とは、次の通りです。
- 目標:どうなれば問題が解決されたといえるのか?
- 道具:どんな道具や材料を使って目標を達成するのか?
- 操作:どんな手順や方法で目標を達成するのか?
- 制約:やってはいけないことや守らなければならない規制は何か?
どんな問題解決にも、この4つの要素は必ず存在します。
二つに分類できる
定義が明確なものと不明確なもの
そして、問題は次のような分類されます。
- 定義が明確な問題
- 定義が不明確な問題
定義が明確な問題とは?
定義が明確な問題とは、目標がハッキリしていて、目標へ至る道も明確な問題です。
この道を進めば、
目標にたどり着ける!
といたって、解決する方法がハッキリと分っているシンプルな問題です。
なので、問題を解決するため4つの要素も手に入れやすいです。
たとえば、
先ほどの
- 道路の横断
- 蛇口の水漏れ
です。明確な目標が一つだけ存在します。
「道路の横断」についての明確な一つだけの目標は、向こう側に渡ることです。
「蛇口の水漏れ」についての明確な一つだけの目標は、水漏れを修理することです。
定義が不明確な問題とは?
一方、定義が不明確な問題とは、目標がハッキリせず、目標に至る道も明確でない問題です。
- いくつもの違った目標がある
- 目標に至る道もたくさんある
- 正解が一つではない
- 目標が不明確なので、目標に近づいたかどうか評価できない
- 問題解決するための道具が明確でない
たとえば、
- 政治
- 小節を書くこと
- 配偶者を選ぶこと
- 適切な仕事をみつけること
などです。
これらは、次々からと問題が湧き上がります。
どれが目標かもはっきりしなくなることが多いです。
それに、どれが正解か成功かが、非常に不透明です。
しかし、境界線がはっきりしない!
- 定義が明確な問題
- 定義が不明確な問題
この2つの分類して考える方法ですが、
2つの境界線は必ずもはっきりとしていないのです。
たとえば、チェスや将棋
一手、一手は、定義明確問題
たしかに一手一手は、それぞれの駒の動き方が決められており、
目標は相手のキングを「チェックメイト」(将棋なら「王手」)することです。
ふくカエル
目標がハッキリしているので、定義が明確な問題と言えます。
ゲーム全体の流れは、不明確問題
でもです。
ゲーム全体の流れは、定義は不明確な問題になるのです。
相手の出方によって、状況が変わってくるからです。
たとえば、
相手が通常と違うような手を打ってきたりすると、
滅多にないような局面になると、
とたんに状況が変わります。
おりゃ、どうじゃ!
差し手は、名十手先の状況をいろいろと考え直したり、
新しい情報を使う必要が出てきます。
たとえば、道路の横断
道路を渡るだけなら、定義が明確な問題
道路をただ渡るだけなら、目標がハッキリしているので定義が明確な問題です。
実際に渡るときは、不明確問題
でもです。
実際に道路を渡るときは、
- 天候を考えたり、左右を確認したり、
- 交通量をちゃんと確認したり、
などいろいろと道路の状況の変化が生じると、とたんに不明確問題になってしまいます。
ふくカエル
でも、決定的に違うところがある!
でもです。
この2つの
- 定義が明確な問題
- 定義が不明確な問題
には、決定的に違うところがあります。
決定的に違うところはこれ!
それは、定義が明確な問題からでは学べない、問題解決の方法です。
定義が明確な問題については、どうしたら効率よく正解にたどり着くか?
が大事になってきます。
定義が不明確な問題については、唯一の正解が存在しない不確実性をどう扱うか?が大事になってきます。
どれが正解かわからない不確実な状態です。
この点だけは、定義が不明確な問題でしか勉強できないところが、決定的な違いになります。
この点については、次の章第8章で、別途お知らせします。
そこで必要になる、クリティカルな思考になる第54の原則
問題を目標、道具、操作、制約という四つの要素から分析せよ。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第54の原則
こりゃ、問題だ!と思ったら、
- 目標:どうなれば問題が解決されたといえるのか?
- 道具:どんな道具や材料を使って目標を達成するのか?
- 操作:どんな手順や方法で目標を達成するのか?
- 制約:やってはいけないことや守らなければならない規制は何か?
の4つで整理すると、意外に問題がハッキリしてくるよ。
慌てることも少なくなるし、
ドキドキせんでもすむよ。
ここで、ちょっと考えてみませんか?
こんな場合はどう考えます?
次の5つの文は、日常的な問題の典型例です。
- 体重を減らす
- 4x+3x=14を解く
- 誰かとデートの約束をキャンセルしなければならないので、なんとかする
- 歴史のテストで良い成績をとる
- 溝にはまった車を助け出す
さて、問題です!
問1.【5、溝にハマった車を助け出す問題】について、問題を4要素(目標・道具・操作・制約)を使って説明してください。
問2.次に、これらの日常的な5つの問題を定義が明確な順番に並べてください。
たとえば、解答例
【3、誰かとデートの約束をキャンセルしなければならないので、なんとかする】
について考えてみます。
デートの相手はあなたの片思いをしている相手だとします。
【問題の4要素で考えてみる!】
目標:
相手に嫌われないように、デートができなくなった旨を伝える
道具:
伝える人(自分・友達) 伝えるもの(声・文・その他)が道具として必要
操作:
自分で伝える場合
時間の余裕あるなら直接伝える。
時間的にも物理的(遠距離)にも直接会うことが無理なら、ラインやメールよりも、
電話で直接自分の声で伝える。
友達の場合
直接会いに行ってもらう
手紙やプレゼントを渡してもらう
制約:
伝えるのは、デートの時間よりも前でなければならない。
残念な気持ちを実感をこめて伝える
相手が納得できる言い訳を用意する
できれば埋め合わせしたい希望を伝える
今回の謝罪のプレゼントをさりげなく渡す
問1について
【5、溝にハマった車を助け出す問題】について
1.目標:
車を道路に戻すこと
2.道具:
車を溝から引っぱり出すパワーのある車。
車と車をつなげるチェーン。
引っ張る車の運転手。
3.操作:
車をチェーンでつないで、溝にハマった車の状態をみながら引っ張り上げる必要がある。
4.制約
溝にハマった車が傷つかないように引っ張る。
チェーンをつなげる箇所に気をつける。
溝にハマった車が走行可能な場所まで引き上げる。
ふくカエル
ふくネコ
問2について
定義が明確な問題から順番にならべると
2.4x+3x=14を解く
5.溝にはまった車を助け出す
4.歴史のテストで良い成績をとる
3.誰かとデートの約束をキャンセルしなければならないので、なんとかする
1.体重を減らす
になります。
1の体重を減らす問題について、これが唯一ハッキリとした方法だというのがあれば、順位はもっと上がると思います。
でも、ちまたで売られているダイエット方法の本が数多くあることから、
やはりこれが唯一ハッキリとした方法が、未だあるわけではないと思うので、一番定義が不明確な問題としています。
ふくカエル
まとめてみたkerokero
- 問題を解決する上で「そもそも問題とは何か?」についてお知らせしました。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。