意志決定が間違っていたことが分かったときにすること
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング実践篇「あなたの思考をガイドする50の原則」を勉強してみます。
この記事は、あくまでもわたしの個人的な解釈に基づくものです。
中には、「これ違うんじゃないの?」という箇所もあるかと思います。
温かい目でお見逃しくださいますよう、よろしくお願いします。
もっと、きちんと
くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第8章「意志決定をする」です。
生きていると、問題が怒涛のようにやって来ます。
人生は、問題解決に明け暮れると言ってもいいぐらいです。
当然、いろいろな選択肢から選んで、意志決定することが山のようにやってきます。
簡単に選べるのなら問題はないですが、これが人生を左右するような重大なものとなると非常に悩みます。
たとえば、進路、就職、転職、結婚、移転、離婚などです。
できれば、出来る限り正しくスマートな意思決定をしたいです。
第8章では、このように人生を左右するような複雑でむずかしい意志決定をするひとつの方法をお知らせします。
もし、あなたがとても困ったときに、この8章の意志決定の方法を思い出してくれると嬉しいです。
前回では・・・。
意志決定の8つのステップのうち、
ステップ8の「選んだ案を実行する」ことについてお知らせしました。
- 実行をためらうこと
- 途中で挫折してしまうこと
などについての回避方法をお知らせしました。
【意志決定の8つのステップ】ステップ8 選んだ案を実行する。
今回は、
意志決定が間違っていたことが分かったときにどうするかについてお知らせします。
ところで、どうして間違えてしまうのかな?
人間の認識には限界があるから
どんなに綿密で、システマティックに意思決定しても、人間の認識には限界があるからです。
どんなに能力があっても、未来のことを知ることはできないからです。
ふくカエル
ふくネコ
想定外のコストや問題が出てくるから
それに、実行してから初めて分かる、想定外のコストや問題が出てくるからです。
こんなの分からへんかったし、
予想外やわ!
じゃあ、どのようにするといいのかな?
自分が間違っている可能性を考えておく
まず、どんなに綿密で、かつシステマティックに意志決定したとしも、
ひょっとしたら自分が間違ってるかもしれないという可能性をいつも考えておくことです。
リスク管理は大切です。
代案や緊急用のプランを用意しておく
間違いに気づいたときに、
どうすべきかをあらかじめ用意しておくことです。
- 代案
- 緊急用のプラン
を立てておきます。
具体的には、どうするのかな?
モニタリングする
まず、実行のプロセス(過程)を注意深くモニタリグします。
誤りから有益な情報を引き出す
次に、
- ステップ6「案を評価する」
- ステップ7「一つの案に決定する」
に戻ります。
そこでつくったバランスシートに、今回新たに判明したコストや問題点を加えて案を再評価し、再決定します。
【意志決定の8つのステップ】ステップ7 一つの解決案に決定する。
それでも、やり直しができない場合のときは?
それでもです。
ふくカエル
ふくネコ
など、中にはもう後戻りできない状態になっている場合があります。
このような簡単にはやり直しができない場合には、次のことに注意します。
- してはならない2つのこと
- あと知恵バイアスを理解すること
- 自己欺瞞に注意すること
- 落とし穴に注意すること
1.してはならないこと
まず、してはならないことは、
- 自分を責めること
- 他人の言葉を無批判に受け入れてしまうこと
です。
後悔して自分を責めてしまったり、
他人からの無神経な評価をそのまま受け取ってしまわないことです。
ぼくさ~、こうなると
思ってたんだよ。
というように、
中には、これ見よがしに辛らつなことを言う人間もいるから注意だよ。
2.「あと知恵バイアス」を理解すること
次に、「あと知恵バイアス」を理解することです。
「あと知恵バイアス」とは、
人がある出来事の結果を知ったとき、
- 自分はそのような結果になることを前から予測していた
- あるいは本来ならば予測できたはずだ
という確信をもつ傾向のことです。
Fischhoff, B.(1975).
Hindsight ≠ foresight :The effect of outcome knowlegdge on judgment under uncertainty. Journal of Experimental Psychology :Human Perception and Performance, 1(3),288-299.
Fischhoff, B.(1977).
Perceived informativeness of facts.Journal of Experimental Psychology :Human Perception and Performance, 3(2),349-358.
Fischhoff, B., & Beyth, R.(1975).
“I knew it would happen”: Remembered probabilities of once-future things. Organizational Behavior & Human Performance, 13(1),1-16.
Leary,M.R.(1981).
The distorted nature of hindsight. The Journal of Social Psychology, 115(1),25-29.
Slovic,P.,& Fischhoff, B.,(1977).
On the Psychology of experimental surprises.ournal of Experimental Psychology :Human Perception and Performance, 3(4),544-551.
これは、「1.してはならないこと」そのものです。
本当に予測できたかどうかに関わりなく、
結果を知ってしまうと
「こうなると思っていたよ!」
と、さも予測できていたかのように、
自分を評価し、錯覚してしまうことです。
こうなると思ってたよ!
確かにあのとき、
まずいような気がしたんだ。
危険は百も承知の上で、
やってん。
初めからこうなることは
わかっていた。
このような「あと知恵バイアス」は結構、日々の暮らしの中で起こってます。
わたくしは、
こうなるだろうと
思っていたんですよ!
っていう人よく見かけませんか?
とくにテレビを見てるとちょくちょく出会います。
あとからなんとでも
言えるやん!
さっきまで真逆のこと
言ってたやん。
結果が出たら、手のひら変えて
こうかよ!ってな感じの人です。
3.自己欺瞞に注意すること
実は、この「あと知恵バイアス」は、
自分の中で発生した
- プランをサクサクと達成するはずだった理想の自分
- 失敗した現実の自分
という二種類の自分が存在する矛盾(不協和)から目をそらすための自己欺瞞(じこぎまん)でもあります。
自分をごまかして、自分を守ろうするので、自己欺瞞(じこぎまん)に注意することです。
自己欺瞞については、こちらです!
4.落とし穴に注意する
さらに、「あと知恵バイアス」にある落とし穴に注意します。
落とし穴とは、自分の失敗をごまかすことです。
たしかに、自分の失敗をごまかすことで、失敗の痛手から傷つかずにすみます。
でも、「本来の自分は失敗を回避できたはず!」という考え方にどっぷり浸かってしまうと、
自分の意志決定のどこに問題点があったのかをスルーしてしまう危険性があるのです。
本来ならば
自分は優れた意思決定を
できたはずやねん。
今回はちょっと調子悪かってん
だから、
こんな失敗するはずないねん。という幻想だけが
残っちゃうのです。
ふくカエル
今回のクリティカルな思考になる第74の原則
あと知恵バイアスに注意せよ。後になってから思うほど、人は事前に結果を予測できるものではない。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第74の原則
失敗したときに、出てくるのが自分の中に起る矛盾だよ。
- プランを実行できたはずの理想の自分
- 失敗している現実の自分
二種類の自分が出てきて混乱してしまうんだ。
この矛盾を解消しようとして「あと知恵バイアス」に逃げ込んじゃダメだよ。
もちろん「あと知恵バイアス」にはいいところあるけど、
- 臭いものに蓋
- トカゲのしっぽ切り
- 現実逃避
みたいな面もあるからね。
「人間は未来は予測できないもんだ!」
と淡々と失敗を
認めるのがクールだよ。
まとめてみたkerokero
- 意志決定が間違っていたことが分かったときにすることをお知らせしました。
- まず、モニタリングすること。
- 次に、ステップ6.7に戻って再評価すること。
- どうしても、後戻りできないときは「あと知恵バイアス」に注意することです。
今回は、意志決定が間違っていたときにすることについてお知らせしました。
次は、プラン実行を失敗してしまったときに、
失敗からどのように学ぶ方法についてお知らせします。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。