効果的に問題を解決する方法3 その2
こんにちは!ふくカエルです(Twitterアカウント:ふくカエル)。
ご訪問いただきましてありがとうございます!
今回は、クリティカルシンキング入門篇「あなたの思考をガイドする50の原則」を勉強してみます。
この記事は、あくまでもわたしの個人的な解釈に基づくものです。 中には、「これ違うんじゃないの?」という箇所もあるかと思います。 そのような場合は、温かい目でお見逃しくださいますよう、よろしくお願いします。
もっと、きちんと くわしく理解したいぞ~~~!
という方には、下記の書籍をご覧いただけるとありがたいです。
今回から第7章「問題を解決する」です。
日々の暮らしの中で、いろいろな問題に遭遇します。
- 今日のお昼は何を食べるか?
から
- 政治はどうすればいいのか?
まで、問題はさまざまです。
でも、問題の目的がハッキリしていて、正解が必ず一つだけ存在する問題については、
問題解決をどのようにすれば、うまくいくかは共通です。
日々直面する問題を適切に解決できると、
個人的なレベルでは「良い生き方」につながります。
社会レベルでは「すみやすい社会を作れる」ことにつながります。
なので、ちょっと問題解決に困ったなあと思ったのなら、参考してくださるとうれしいです。
第7章では、問題について考えて、その解決法を考えます。
そのためには、種々の「メタ認知的技能」を使いこなす必要があります。
「メタ認知」についてお忘れになった方は、第6章を読んでくださるとうれしいです。
もちろん、正解がなく、考えられる解決策の中で、どれがベストか決めなくちゃならない問題もあります。
これについては、次の章の第8章でお知らせします。
前回は、
問題を解決する5ステップの
- 第4ステップ「プランを実行する」
- 第5ステップ「モニタリングする」
の具体的内容について
- 解決過程(プロセス)のモニタリング
- 問題解決の固執
のうちから1の「解決過程(プロセス)のモニタリング」についてお知らせしました。
ちゃんと問題解決の過程(プロセス)をモニタリングしていれば、
問題点をみつけて、
- 遠回りや後戻りをして別の解決方法を試みる
- 最初の仮定を見直す
ことができます。
今回は、
今回は、
具体的内容
- 解決過程(プロセス)のモニタリング
- 問題解決の固執
のうちの、
2の「問題解決の固執」についてお知らせします。
ところで、「問題解決の固執」とは?
問題の固執とは?
問題の固執とは、知らず知らずのうちに特定のやり方や考え方などにこだわりすぎて、
他の選択肢の存在を忘れてしまうことです。
わしは、この方法しか
せんのじゃ~~!ってなかんじ。
ふくカエル
とくに、ものの使い方を固定してしまい、他の使い方を考えないようにすることを「機能的固着」といいます。
筆は文字を書くもので、
背中をかくもんじゃない!と言っちゃうのだよ。
ふくカエル
ドゥンカーのロウソク問題
このものの使い方(機能)を固定してしまう「機能的固着」ですが、
あなたの中にもあるのか、どうか?
をチェックしてみませんか?
心理学者のカール・ドゥンカー教授が考案した「ロウソク問題」という有名な問題があります。
これは認知能力のテストです。
「機能的固着」が、人間の問題解決能力に、
どのような影響を及ぼすかを測定することができます。
Duncker, K. 1945
On problem-solving
【問題の内容はこれ!】
ろうそくに火をつけて壁の高い位置に固定するにはどうすればいいですか?
使えるものは、
- ろうそく
- 紙マッチ
- 箱に入った画鋲
です。
答えは、「画鋲の箱をローソクの燭台代わりに使い、箱を壁に画鋲で刺して固定する」です。
By Karl Duncker – Duncker, Karl (1945年) On Problem Solving, Psychological Monographs, 58, American Psychological Association OCLC: 968793., パブリック・ドメイン, Link
ふくネコ
もし、このことに初見で見抜けたのなら、
あなたは、すごい頭のやらかい持ち主です。
ふくカエル
この問題から、
過去に、どのようなものの使い方をしたことがあるかが、問題解決に関係することが分かります。
Youtubeなどで、ライフハッカー(生活術・仕事術)があるので、いろいろな道具の使い方を見られます。
もののいろいろな使い方を知ることができます。
ひとつのヒントとして
見てると、
機能的固着による
影響が少なくなるかも!
二本のひも問題
また、同じような問題で、
心理学者でミシガン大学のマイアー教授が考案した「二本のひも問題」があります。
Maier, N. R. F. 1931
Reasoning in humans:
Ⅱ. The solution of a problem and its appearance in consciousness.
【問題の内容はこれ!】
大きな部屋に天井から2本のひもがぶら下がっています。
ある程度の長さがあるのですが、離れているので、
一方のひもの端を持ったままでは、もう一方のひもをつかむことができません。
課題は、ひもを天井からほどかずに、両方のひもの端を結ぶことです。
ちなみに、部屋にはいくつかものが置かれています。
- 花瓶
- ベンチ
- ハサミ
- ペンや紙
- ボール
模範解答は、部屋にある何か重いものを重りとして使うことです。
ひもの先端に重りを結び付け、振り子のように振って、
もう一方のひものところでそれを受けとめればOKです。
ふくカエルの解答は、
ハサミを使って、一方のひもを縦にハサミで割いて、ひも自体を長くする方法です。
ふくカエル
では、なぜ問題の固執がよくないのかな?
問題解決がうまくいってるときにも起こるから
問題解決がうまくいっているときにも起こってしまうからです。
ふくカエル
たとえば、同じことをしてしまう
たとえばです。
別の方法を使えば、もっとさくさくと問題解決できるのに、
以前と同じ解決方法を使ってしまって、かえってもたもたしてしまうことです。
ふくカエル
過去の経験から学んだ知識として、同じ解決方法を使うこと自体は別に悪くないです。
でもです。
問題は、ロスタイムがでる!
問題はです。
問題の解決方法が習慣化されてしまうと、あまり深く考えずに使い続けるので、
かえってムダ(タイムロス)が出てしまうことなのです。
具体的には、こんなムダが生まれる!
- もっと簡単に解ける方法があるのに、複雑になる方法を使ってしまう
- 過去の方法はもう適切ではないのに、その方法を使うので問題が解けなくなってしまう
余計に問題をややこしくしたり、
あれ~!なんで~!
めっさややこしくなったやん!
過去の方法が通用しないのに、気づかずに袋小路に陥ったり、
さっぱり解けへんぞ!
なんでやと苦しむ
つまり、構えができちゃう
つまりです。
この問題は、こういう風に解決するのがいいんだ!
と一辺倒に処理しようとする「構え」を作ってしまうのです。
何でもかんでもその方法で解決しようとする姿勢です。
ルーチンズの水がめの問題
実は、この「構え」を理解するのに、もってこいの問題があります。
アメリカの心理学者であるルーチンス教授の「水かめ問題」です。
ふくカエル
Luchins, A. S. Luchins, E. H. 1950
New Experimental attempts at preventing mechanization in problem solving.
【問題の内容】
大きさの違う3つのかめ(バケツ)と多量の水を使って、
所定の量の水を得たいと思っています。
たとえば、
A=20リットル
B=49リットル
C=4リットル
容量のかめ(バケツ)を使って、
1リットルの水を汲むには、
という風になります。
つまり、BーAーAーCーC=1です。
さて、では、問題です。
次の7問の問題を解いてください。
ふくネコ
問題 | 欲しい水量 | Aのバケツの量 | Bのバケツの量 | Cのバケツの量 |
---|---|---|---|---|
1 | 100 | 21 | 127 | 3 |
2 | 99 | 14 | 163 | 25 |
3 | 5 | 18 | 43 | 10 |
4 | 21 | 10 | 43 | 6 |
5 | 31 | 20 | 59 | 4 |
6 | 20 | 23 | 49 | 3 |
7 | 25 | 28 | 76 | 3 |
チェックするポイントは問題6です。
問題 | 欲しい水量 | Aのバケツの量 | Bのバケツの量 | Cのバケツの量 |
---|---|---|---|---|
1 | 100 | 21 | 127 | 3 |
2 | 99 | 14 | 163 | 25 |
3 | 5 | 18 | 43 | 10 |
4 | 21 | 10 | 43 | 6 |
5 | 31 | 20 | 59 | 4 |
6 | 20 | 23 | 49 | 3 |
7 | 25 | 28 | 76 | 3 |
ふくカエル
たしかに、問題1~5まで
BーAーC-Cで解けます。
そして6、7も、同じようにとけます。
でもです!
もっと簡単な方法があるのです。
実は、AーCで解けます。
ふくカエル
むかしね、初めてアルバイトしたときに、
ふくカエル
お客さんが、920円の支払いに
100円をお釣りにもらおうとして、
わざわざ1020円支払ってくれたのに、
その意図を理解せずに、
平気で、20円を突っ返して、
あの~お客様、20円は大丈夫ですよ。
後から80円のお釣りをジャラジャラ返したことあるのです。はい。
お釣りの80円でございます!
ってお釣り渡してん。
ほんまに、恥ずかしい過去やねん。
じゃあ、どうすればいいのかな?
固執の悪影響をさけるためには、
絶えず、自分のやり方をモニタリングする
まず、「構え」ている自分を失くすことです。
そのためには、絶えず、自分のやり方をモニタリングすることが大切です。
一段上から
自分自身を監視するのです。
他の方法がないかどうかを常に意識する
次に、固定観念や機能的固着がないか?
常に意識することです。
たとえば、日々の暮らしの中でも、道具について固定観念がないか考えてみます。
- ハサミは切る道具以外にも、使えるんじゃないか?
- 定規はモノを測る以外にも、紙をおさえたり、切ったりできるんじゃないか?
- 塩は調味料だけでなく、防腐効果もあるんじゃないか?
- 車は走るだけじゃなく、(そのうち)電池になるんじゃないか?
別の角度から見るようにする
そして、モノや考え方を絶えず、別の角度から見るようにします。
とくに創造性を意識して、見たり考えたりするのがいいです。
- 流暢性
- 柔軟性
- 独創性
などを測る一つの目安になります。
たとえば、サランラップひとつでも、
- モノを包む
- 包帯の代わりになる
- 止血できる
- お皿になる
- 湿気から守れる
- ホコリよけになる
- くしゃくしゃと丸めればタワシの代わりになる
- 顔のパックに使える
- 体にまいて防寒できる
- 紐にもなる
別の角度から見ると、いろいろな使い方があります。
そこで必要になる、クリティカルな思考になる第63の原則
決まり切った考え方や解決方略に固執しないよう、ものごとを別の角度からも眺めてみよう。
クリティカルシンキングより引用
こんな風にアレンジしてみた!
第63の原則
一つの考え方や方法で、満足しちゃダメだよ。
問題が複雑になったり、解けなくなるよ。
もっと他の方法はないかな?
と、いろんな角度から見る、考えるのがいいよ。
いろいろなヒントに気づけるよ。
柔軟な発想は、
いつでも、固定観念なんて、
直ぐに捨てれるようなスタンスでいると
生まれるようです。
そんなもん!
すぐにでも捨ててやるぐらいでいると頭が柔らかくなるよ。
他の方法はないかな?
まとめてみたkerokero
- 問題を解決するためには、問題解決の固執をなくすことが大事です。
- モノの見方、使い方、考え方を固定してしまい、他の見方など別の方法を探ろうとしない思考パターンは、問題を複雑にしたり、解けなくします。
- この固執をなくすためには、絶えず違った角度から、モノや考え方を見直すのが一番です。
ここだけの話ですが、大きめのスプーンで顔のマッサージをするといいですよ。
むくみがとれちゃうよ。
ちょっとあたためたスプーンを目に当てると、疲れも取れるような気がするんだ。
試しにやってみてね。
最後まで、読んでくださってありがとうございます。
またのお越しをお待ちしております。
ふくカエルでした。
なお、クリティカルシンキングの引用文は、宮元博章さん他お三方の日本語訳によりました。